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【公認心理師が解説】カウンセリング、どこで受けられる?

 こんにちは。モス心理相談室のコラム執筆担当です。

 前回、『カウンセリングの料金はなぜ高い?』というタイトルでコラムを書きました。そして今回は、どこでカウンセリングが受けられるのかについてコラムを書きました。よければご覧ください。

カウンセリング、どこで受けられる?

 日本臨床心理士資格認定協会によると、令和5年度の時点で臨床心理士の資格取得者は全国に約4万2千人います。また、公認心理師の資格取得者も全国に約7万3千人(2024年6月末現在)います。

 これらの資格を持った心理士/師(以後、まとめてカウンセラーと呼びます)には、例えば、以下の図(クリックで拡大)のような場所で会って話をすることができます。

 また、最近はリモートでのカウンセリングも増えつつあるようです。

カウンセリングを受ける前に考えておきたいこと

 今や、カウンセリングという言葉そのものは珍しくありませんし、実際にカウンセリングを受けられる機関へのアクセスも(地域差はありますが)良好になっています。

 では、私たちはどのような視点/基準で自分に合ったカウンセリングを選べばよいのでしょうか?

 この点に関して、筆者の経験則も交えながら、考えられるいくつかの視点を以下で述べてみました。

①誰が、何のために受けるのか?

 最も基本的で、そして最も大切な視点です。誰がカウンセリングを必要としているのかということでもあります。そして、何のためにカウンセリングを必要としているのかも忘れてはいけません。

 どちらも当たり前のことを述べているように思われますが、この点が定まっていないと、特にご家族や支援者にカウンセリングを勧められてきた方の場合、ご本人はカウンセリングの必要性を感じておらず、無理やり連れてこられた…ということが起きたりします。

 それでも、カウンセラーは、そういった気持ちも踏まえてカウンセリングを行いますが、勧められたご本人とご家族/支援者の関係にヒビが入ったり、溝が深まったりして、カウンセリングが中途半端で終わってしまう、ということになったりもします。

 このような事態をなるべく未然に防ぐために、誰が、何のために、の視点は大切なのです。

②カウンセリングを受けたいのか?相談したいのか?

 これもけっこう大切な視点です。カウンセリングも相談も、一体何が違うのか?と思われるでしょう。

 筆者の考えでいくと、カウンセリングと言えば、時間をかけて自分の心(内面)をじっくり、丁寧に見つめ直したり整理したりする作業を指します。

 これに対して相談は、人間関係や生活上の困り(健康問題や借金問題、法律が絡んだトラブルなど)などへの具体的な解決方法を探り、実行していく作業を指します。

 カウンセリングが自分を知るという答えのない問いについて考えていく作業であるのに対し、相談は、いくつかある(であろう)答えの中から最適解を選んでいく作業、ということができます。

 カウンセリングと相談は厳密に分けられるものではありませんが、カウンセリングを受けたいのなら心理士/師がいる相談機関が第一選択になるでしょうし、相談したいのなら、心理士/師以外への相談も選択肢にあがってきます。

➂どんな方法で受けるのか?

 カウンセリングにしろ相談にしろ、どんな方法で受けるのかも大切です。例えば、カウンセリングや相談は、今でも対面形式がオーソドックスな方法です。

 対面は、相手の顔(表情)をダイレクトに見ることができるため、言葉以外の情報(視線や雰囲気、動きなど)からも安心感を得られることがあります。

 反面、相談機関が遠方にあった場合、1回や2回通うくらいならそこまで大変ではないかもしれませんが、何度も通うとなると行くだけで一苦労します。

 他方、コロナ禍をきっかけに、電話やSNS、オンラインなどの対面形式以外の方法もポピュラーになってきています。

 これらの方法は、時間や場所に縛られないというメリットがあります。また、機関によっては顔出し不要であったり、ニックネームで利用できるなど、高い匿名性を保ったまま利用できる場合があります。

 その一方で、手軽に利用できるため、続けるモチベーションを維持することが難しいと感じる方もいらっしゃいます。その結果、途中で中断してしまうことがあるかもしれません。また、利用にあたって通信機器や通信環境を整える必要があります。

 こういった点を踏まえて、どのような方法で受けるのかを考えるとよいでしょう。

 以上、今回のコラムでは、どこでカウンセリングが受けられるのかなどについて書きました。本コラムが、読んでくださった方のお役に立てば幸いです。

参考文献(情報源)

1)「臨床心理士」資格取得者の推移. 公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会.
 http://fjcbcp.or.jp/shitokusha/(参照2024-7-31)

2)臨床心理士の職域. 公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会.
 http://fjcbcp.or.jp/rinshou/shokuiki/(参照2024-7-31)

3)公認心理師の都道府県別登録者数. 一般財団法人 公認心理師試験研修センター.
 https://www.jccpp.or.jp/download/pdf/number_of_registered.pdf(参照2024-7-31)

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